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石垣幸造様

自ら海に出で、潮目をつかめ! 海外民泊投資のメリット

株式会社ハーモニー 石垣幸造様
家業だった漁業の船長から不動産の大家へと転身された石垣さんは、札幌を拠点に事業を拡大されています。
「安定的なフローを求め、不動産業界に参入した」というその経緯、現在の国内外不動産市況を鑑みた海外不動産投資のメリットなどを伺いました。【株式会社ハーモニー公式サイト】http://info-harmony.com/
他業種から不動産業に変わられた経緯は?
私は実家の自営業だった漁業の船長から不動産の大家になりました。
漁業は魚を捕って漁場で氷に漬け込んで、陸揚げして売却するとそこでワンクールです。毎年毎年その区切りで終了というのが、一次産業の宿命です。そのときの市況次第で魚の値段も変わるし、天候次第で水揚げ(取れ高)もものすごく市況に左右されてしまいます。漁業専業だとストックを築くのも厳しい仕事だったので、余剰資金をストックしてく状態にもならない状態に陥ります。その中で毎年一からまたその年の事業計画をこなさなければなりません。
もっと安定的にフローが出せる状態に持っていけないかな、と思ったのが最初のきっかけです。漁業関係者の先輩で目に着いたのが、アパートを持ってる事業者、駐車場を持ってる事業者が漁業やりながらもそういうのはフローの収入を得てる方が何人かおられました。そのフローが、その本業の漁業経営が芳しくないうまくいかない時でも、そのそちらの方のフローが事業を支えてくれたというお話を人づてに聞きました。それで不動産の方に興味を持つようになりました。
実際に不動産を購入したのはいつ頃ですか?
不動産を初めて購入したのは37歳の時なんです。不動産っていいなと思いながらも10年近くも購入できませんでした。
もちろん、私が三十代の前半はバブルのピークだったので、とんでもない不動産は高かったわけです。日本全国、札幌でも相当の値上がりしてましてね。37歳の時に、バブルがピークを打ってから5年が経過した頃に値ごろ感があって、それ以上さがらないだろうなと思って物件を購入しました。しかし実際はそのあと15年近く実際値段は低迷期でした。不動産を始めたタイミングとしてはそんなにいいタイミングではなかったのですが、その中でとことん下がりきった状態、バブルの後処理とともにどんどんどんどん不動産が安くなって、安くなるたびに買い増しをしていったような形です。
転機はいつ頃ありましたか?
2008年のリーマンショック、それから2011年の東日本大震災までずっとその流れが続いていました。
その後に安倍政権の金融緩和政策が転機となっても不動産価格が上昇して、それまでなかなか苦しい不動産経営の時代がもう10年ぐらい続いてたんですけども、ようやくそのあたりから、その辺りから急に事業内容も良くなっていきました。ああれよあれよという間には借り入れが100億規模まで膨らんだというそんな状況ですね。

今の時代の不動産投資で一番大切なのはどんなことだと思われますか?
今は両手放しで不動産をさあ買いましょう、という時代ではないとは思います。私の考え方の中では、不動産における将来の値上がりだとか含み資産とかっていう部分はどうでもいい話で、基本的に私はキャッシュフローを生むことを一番に考えています。
とにかくフローがが出る状態に持ってくかってのが一番大事なことです。それさえ見込めるのであれば今の状態でも不動産を購入できるんではないかと考えております。
経営上での、海外不動産投資のメリットは?
それは外国の不動産の場合は少し日本の場合と事情が異なります。まあいろいろ買ってみて初めて勉強になるんですけども、アメリカのハワイ州の不動産はとにかく税金が高いんので、ほとんどキャッシュフロー出ないんです。どうしてもそのキャピタルゲイン狙いの不動産投資になってしまうことにはなります。
また、タイの場合はバンコクは大規模開発できる土地もまだまだ残ってるので、その不動産の希少価値ってのがそんなに出ないんだなということがやってみて分かりました。おまけにほんの10年ぐらい前に作った建物と今の建物のグレードが違いすぎて、いくら立地が良くてもそのタイの不動産ての真の価値がどんどん落ちていくような事もやってみたから肌感があります。
日本と海外の不動産を両方持つことによって相乗効果があるわけですね。
そうですね。海外不動産を持つことによって日本の不動産の良さメリットデメリットが逆に浮き彫りにもなります。海外不動産を購入することによって、日本の不動産がニュートラルに見る事に繋がります。確かに管理の煩わしさとか色んなデメリットはありますが、生きた市況を見れるという意味でも、経営的なメリットはかなりあるのかなと思います。今年になって急激な円高と円安とアメリカのも恐ろしいほどのインフレが目の当たりにして、世界の経済はダイナミックに動いているんだなということは感じることができます。
現在の札幌の市況はいかがですか?
私の事務所からは今高層階のホテル何棟もも立ってるのがみえますが、実際に立ち上がってはいるけど、中は稼働してないですからね。お客さんを受け入れしてないホテルがいっぱいまだあります。
そこに今参入すると安売り競争に参加しなきゃならない状態になるのでやっぱり厳しいです。
実際、今商売として成り立ってるのが、逆に高級路線とか懐石料理だったり個室の露天風呂付きの部屋がある温泉とか。そういうニッチな業態だけがちょっと残っていて、安い設定のお部屋はみんなまだまだ苦戦してる状態です。
そこを星野リゾートとか、そっちの方の高級路線としてある程度の売り上げが上がってるように聞いてますけども、我々(個人投資家)が今そこでビジネスチャンスをとらえるのはまだちょっと先なのかなと思っています。正直日本国内のエアビ―は需要が増えてきてからでも十分間に合う業種なので、そこまで積極的にやる必要はないのかなと。やるとしたらアンテナ的なもので一部屋二部屋行って、ウォッチしておくことは大事かなと思います。いきなり参入しようとしてもノウハウだったりそういうのがどうしても積みあがげていくには時間がかかるので、一部屋を二部屋だけをやっといてもいいと思います。
常に潮目が変わるチャンスを狙うということですね?
そうですね。潮目が変わるチャンスを捉えるそのための準備や努力はすべきだと思います。そこで潮目が変わったなっていうタイミングがしっかりと自分でわかるまでは、もうちょっと大規模拡大とかそれなら抑えた方がいいのかなと思います。
すごく資本があって、先回って安くなった不動産を買えるのであれば別ですが。今現在日本国内の不動産安いわけじゃないし、むしろインバウンドのホテルを建てるために2~3年前に先行取得された土地なんかがもう中心部政令指定都市はほとんどそうだと思うんですが、繁華街や中心部の土地の値段を教えあげちゃってるんで、小資本で購入出来るような状態では今はありません。なのでアンテナショップ的な意味で、エアビ―のビジネスを小規模でやることは価値があると着地するわけです。
漁師の話になぞらえていえば、陸に上がって魚を見た情報を得てからでは遅いわけです。探索をすることが投資家の仕事です。物資を船に積み込んで長い航海を耐えられるような状況準備をして海に出る時を待つということになるのかなと思います。
石垣さんご自身は、現在はどのような事業をメインにされていますか?
現在の弊社は創業して12年。札幌市で不動産賃貸業をメインに事業を拡大してきました。現在は宅建業者として登録すべく活動中です。
今までの不動産賃貸業並びには35~40棟近くの新築の賃貸マンションの企画建設所有販売をやってきましたけども、業者免許を持つことによって円滑に 不動産の販売企画に携わるのかなというところで、成長の第2段階ということで、業者免許取得すべく今活動しております。
弊社が培ってきたのノウハウならびに私個人として27年あまり札幌で不動産賃貸業を営んできたノウハウを圧縮して、ユーザー様に提供できます。コンサル並びにアドバイスして新築の企画に関してサポートできたら今までの実績が無駄にならないんじゃないのかなと思い事業を推進しています。
海外の民泊事業を始められた経緯を教えてください
事業内容を推進するその過程で、エアビーアンドビーの施設がほとんどなかった時期に参入を開始しました。当時は安い宿泊料の狭いタコ部屋的なエアビ―が日本の主流だったのですが、私は疑問を感じていました。その中で弊社はいち早く海外の富裕層向けにビジネスを展開していた近江さんの事業に共感するところが大きかったのです。 
海外では普通の一部屋にバスルームはトイレとバスが付いて普通なんですけれども、日本ではお部屋は三つ三つ四つあってもバスとトイレはひとつだけみたいな文化が故に、インバウンドの顕在ニーズを満足させられないような状態で今現在も続いてるんですけどね。
当時私も海外旅行とかもしていると、やっぱりあのひと部屋につき一つのバスルームというのはスタンドスタンダードなホテルを宿泊したりしてやっぱり日本との格差を肌で感じていました。それで近江さんにこちらから連絡をしたのが協業するに至ったいきさつです。
タイの実績などを見させていただいてから、一緒にやろうということでプロジェクトを開始することとなりましたが、 2020年の5月からオープンの予定がコロナで発生したので、かなりの設備投資をしたんですけども、運悪くその稼働できないまま、もう一度インバウンドとして富裕層が入ってこられまで、3~4年はかかるであろうという見通しを立てまして一時撤退を決意しました。
コロナ後の民泊 札幌の民泊の状況は?
今は、北海道ニセコエリアでは、海外ブランドホテルのブランドにの名前を冠した富裕層向けのホテルもできてはいるんですけども、札幌市内においてはまだそういうホテルが全くない状態が引き続き続いています。
現在稼働している富裕層向けの民泊は?
現在は2部屋ハワイのコンドミニアムを現地のエージェントさんにお願いして、エアビ―で稼働しています。こちらはインバウンド狙いというより、アメリカ本土のメインランドから海外旅行に行けなくなった方が観光に訪れるという流れの中で安定して稼働してる状況です。タイには、エアグローバルエージェンシーに運営を委託しているコンドミニアムがありましたが、現在は出入りの少ないマンスリー運営で次の機会を待ってるというような状況になっております。
次世代に向けたメッセージはありますか?
子供世代のビジネスパーソンに伝えたいこととしては、積極的に投資という観点で世の中を見れるようになって欲しいかなと思います。
一つの業態にこだわらないっていうことも必要かなと。変わり身を持たないと今後これからの世の中をそのまま生き残っていく上においては自分の固定観念が自分の邪魔をします。インバウンドがまだ以前のように戻るには来年ではない、もっともっと先だと思ってます。そのインバウンドコロナ前の状態に戻るとしたらさらにも3年とか先になるのかなと思っています。特に今は、固定観念を持たずにフラットに世の中を広く見て投資をしてくという観点を持つ必要があると思います。

コロナ明けはまたエアグローバルエージェンシーと富裕層向けのプロジェクトを
エアグローバルエージェンシーの魅力は富裕層向けの顧客ニーズをしっかりつかんでいること。日本においてそこはニッチではあるんですが、私は富裕層向けのエアビーアンドビーをもう一度再開したいかなという思いはあります。是非コロナ明けはまたエアグローバルエージェンシーの近江さんと仕事がしたいです。