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ニッチなホテルやツアーをプロデュース  株式会社MATCH 松宮英範代表取締役 インタビュー

株式会社MATCHは、横浜市にある宿泊施設運営および旅行会社で、松宮英範代表によって設立されました。現在同社は4期目を迎え、集客支援やコンサルティング業務等を行っています。1970年の大阪万博開催同年に大阪で生まれた松宮さんは「生きている間に2度目の大阪万博を体験できるなんて感慨深い…」と語ります。事業にかける思いなどを伺いました。

 起業までのストーリー

慶應義塾大学で美術史を学び、卒業後は東京と横浜に長く住み続けています。旅を愛し、旅行宿泊業に携わるようになりましたが、そのきっかけは子供の頃、家族旅行ができなかった経験に遡ります。父親が事業に失敗し、生活保護受給家庭で育ったため、修学旅行以外でほとんど遠出ができませんでした。

大学時代はその反動でアルバイトをしながら長期の旅行を繰り返し、沢木耕太郎の小説『深夜特急』に感化され、バックパック一つで世界各地を旅行。その経験が旅行会社への就職へとつながりました。

旅行会社勤務時代、数多くの旅企画を手がけましたが、「天空列車」などのユニークなネーミングは商標登録された企画もあります。美術史の専門性を活かした美術館巡りのツアーも多数プロデュースし、ツアーオブザイヤーを2度受賞するなど、才能を活かし充実した日々を送ります。しかし、2019年のパンデミックにより旅行業界が打撃を受け、独立を決意しました。

ホテル事業の各種展開

2009年、賃貸併用住宅を建設し、不動産事業に関わり始めました。2016年には妻が代表の会社をともに立ちあげ、インバウンド専用の事業としてスタートするなど事業を拡大していく予定でしたが、パンデミックにより出鼻を挫かれ、日本人向けにターゲットを変更せざるを得ませんでした。

その後、民泊コミュニティ向けのコンサル事業を展開し、コロナ明けを見据えたサービスを構築。苦しい時代を乗り越えた現在、インバウンド最盛期を迎え、事業の右肩上がりを実感しています。

インバウンド顧客に合わせた企画

コロナ禍後の現在、旅行業界のアウトバウンド数は半減し、現在のインバウンド市場は当時の10倍以上の規模を誇ります。

株式会社MATCHが手がけている、首都圏で展開する宿泊事業の利用客の97%はインバウンド顧客です。今後、日本のインバウンド市場はさらに成長し、1億人規模の産業に発展すると松宮氏は見込んでいます

ラグジュアリーなヴィラの建設運営

現在株式会社MATCHが注力している事業は、ワンオーナー1物件で運営し、地域随一のユニークな施設を提供するというプロジェクトです。事業再生補助金を活用してリゾート開発を行うこともあります。

箱根にある施設(写真)VILLA SAISON FUJIは、関東から90分の場所に位置し、河口湖の広大な敷地に富士山が見える絶景を提供します。

棟貸しのホテルで、1100坪の敷地を貸切、1組限定、プール、ドッグランありで、唯一無二のラグジュアリーヴィラ温泉やサウナ、冬はプールが水風呂に変わりここでしか味わえない体験をしていただけます。

清掃に関しては徹底的にこだわり、清掃会社やアルバイトに丸投げせず、清掃後のWチェックを自社で行うなど、一棟貸し物件は全てホテルと同等レベルの二重チェック体制で管理、品質を担保しています

都内での民泊事業展開

https://shibuyagoten.com

株式会社MATCHはラグジュアリーヴィラの設立運営の他に、東京・横浜にインバウンド向けに長期滞在用の広く快適なお部屋を提供するコンドミニアムホテルを運営しています。

渋谷GOTEN(写真)は同社のアイコニックな物件で、1フロア貸切(9名定員)×87㎡の都市型コンドミニアム。都心にありながら広々としたプライベート空間を思う存分楽しめます。

民泊プロデュースのこれから

現在、株式会社MATCHのミニホテル事業のプロデュース事業はお陰様で2年先までスケジュールが埋まっています。大手が参入しにくいニッチな分野での事業展開が成功の鍵を握っていると捉え、日々事業に精進しています。

株式会社MATCHは、コンサルティングサービスの提供、私塾「MATCH塾」の運営、中小機構の地方再生や古民家再生のアドバイザリースタッフとしても積極的に活動していく予定です。

Air Grobal Agencyとの関わり

出会いは、MPA(民泊プレイヤーズアカデミー)のコミュニティでのつながりからです。AirBnBの深い部分が知りたかったのでAir Grobal Agencyのコンサルを受け、交流を深めました。

株式会社MATCHは自社予約を含むマルチOTAでのバランスをとりつつ運営していますが、それとは異なる手法を持つAir Grobal Agencyからいつも良い刺激を受けています。

私は基本的には「訪日客がゆったりと過ごせる空間を提供し、家族や友人との時間を楽しめるようにするにはどうしたら良いか?」を、常に考えています。近江さんとは目指しているベクトルが一緒なので、話題が尽きません。

これからの民泊運営は、インバウンドフレンドリーがさらに加速し、常に情報を刷新し新陳代謝を高めることが求められています。今後とも諸々ご教示いただければ幸いです。

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